DOG&CATOの
OT室ご案内


                                


いらっしゃいませ。
    ドグとカトーと一緒に、OT室を除いてみましょう。


TOPIC1:まずはOTとは?

さっそくですが、OTって、つまり「作業療法」の事なんですよね?
その通り。OTは、OccupationalTherapy(オキュペイショナル・セラピー)の略です。
   Occupationが作業、Therapyが療法と訳されました。
   ですが、本当は日本語の「作業」という言葉は、それほど適切ではありません。
どういう事ですか?
日本語の「作業」という単語は、「肉体や頭脳を働かせて仕事をすること」ですが、
    Occupation、という単語は「何かをして時間を占める」という意味です。
    「労働」「日常生活」はもちろん、「趣味」「遊び」「創作活動」など、
    人が人として生きていくのに必要な、あらゆる活動が含まれています。
確かに、「作業」だけ聞くと、何か仕事をするようなイメージがありますね。
仕事をする事のみなら、「Work Therapy」(ワークセラピー)という言葉があります。
   日本語に訳すと、、どちらも『作業療法』になってしまいますが、全く別のものです。
全く別のものなのに、どちらも同じ名前で呼ばれているんですか?
   なんだかまぎらわしいです。
まぎらわしいですね。
   「Work Therapy」のほうが定義が簡単で理解しやすいので、
   OTはよくWork Therapyを行う人だと誤解されています。
   混同を避けるため、一応は、
   OccupationalTherapy=広義の作業療法
   Work Therapy=狭義の作業療法

   
と言い分けられたりしていますが、かえって分かりにくい気もしますね。
確かに、別のものなら最初から別の名前で呼んだほうが楽ですね。
「OT=仕事をさせる人」というネガティブな誤解やイメージを与えないために、
    OT室では最初から「OTです」と自己紹介していますよ。
なるほど。
難しい話はこれくらいにして、さっそくOT室に行ってみましょう。
はい!

DOG(ドグ

OT室見学の学生 
なんにも知らない

CATO(カトー)

OT室案内役
ちょっと詳しい
Occupational
Therapy



人間が生きていて行う
様々な営みを
治療として利用する
Work Therapy

内職や掃除など
簡単な仕事を
行わせる事を
治療と称する

TOPIC2:ようこそOT室へ
            



さあどうぞ。ここがOT室です。

想像していた部屋より、ずいぶんと広いです。
   精神科のセラピーというと、静かな狭い部屋のイメージがありました。
あなたが想像しているのは、Drとクライアントが
   1対1で話をしているようなイメージ?
そうかもしれません。
ここには午前中、20人から30人強のクライアントが訪れます。
   その方たちの作業を今は3人のスタッフでサポートしています。
そんなに大勢の人がいて、落ち着いてセラピーできるんですか?
人が少ないほうがよい場合もあります。
   しかしながら、それが必ずしもクライアントのニーズを満たすとは限りません。
よく分かりません。
例えばあなたが、あまり知らない人と、あまり知らない場所で、
    1対1の状態にされたらどうですか?
落ち着かないと思います。
   この人誰だろう、とか、何か言った方がいいのかな、とか色々考えます。
それが逆に、20人くらいの団体のだったらどうですか?
やっぱり落ちつかないとは思いますが、集団の中のひとりになれるぶん、
   1対1よりはいいと思います。
   困ったら、周りの人と同じにしたりすればいいかもしれない。
そうですね。人数の多い集団のほうが、実は、ひとりひとりにかかる
   ストレスは実は小さい
のです。
   ワイワイと賑わっている場所には入って行きやすいですが、
   シンと静まって会議をしているような雰囲気の場所には入っていきにくいでしょう?
人数にもちゃんと意味があるんですね。
はい。クライアントの多くは、対人関係を築くことに難しさを抱えています。
   最初から少ない人数での活動を始めるよりも、
   あえて凝集性を拡散させた活動から始めるほうが有効なケースは少なくありません。
ですが、大きい集団には、凝集性を意図的に高めたり、
   集団全体を操作するといったような事には適していないという点もあります
   から、あくまでもケース・バイ・ケースですね。
難しいですが、なんとなく分かりました。
なんとなくで構いません。
   集団の持つ効果や力動などは、興味があったら勉強してみてください。
   さて、OTのセラピーには、場所と人だけでなく、もうひとつ、
   大切なものがあります。何でしょう?
「作業」ですね!
その通り!より近い言葉で表現すれば、Activity(活動)です!
   次は具体的な活動について紹介してみましょう!


新OT室

病院の新築に伴い、
OT室もより明るく
広々とした
憩いのスペースとして
再スタート。

OTR

国家試験にて
ライセンスを取得
している正式な
作業療法士。
Rは「正式な」。

専攻課程では、
生理学・解剖学・
運動学の三本柱をとし、
その後、
病理学、一般医学、
精神医学及び、
各種障害学と
障害治療学
などを学ぶ。

活躍領域は
脳卒中などの
中枢神経領域、
整形外科などの
末梢神経領域、
発達障害児などの
小児領域から
精神科まで
多岐に渡る。

最近では地域や
行政などで
仕事をするOTRも
少なくない。

ちなみに、OT科の
学生は「OTS」、
精神科OTRの
アシスタントは
「OTA」
(オーティーエード)
と呼ばれる。


作業療法士は
しばしば
有資格OTRを
「アール」と呼ぶ。

集団の大きさ



人数が少ないと、
ひとりひとりにかかる
ストレスは大きい

しかし

人数が少ないと、
より密な
コミニュケーションや
それぞれの役割行動や
責任感が育つ。

TOPIC3:OT室には楽しいものがいっぱい

さっきから気になっていましたが、この部屋にはずいぶん色々なものが
   ありますね。
たくさんの人がいらっしゃいますから、好きな作業も違えば、
   必要な作業も違います。自然に増えていくんですが、
   今現在、スタンダードなのはこのあたりでしょうか。

籐細工 革細工
作れるものの種類も豊富で、
段階もバリエーションも
つけ易い、優秀な作業。
ちょっと腰を据えて、
本格的な細工が楽しめる。
コストはやや高め。
アイロンビーズ 裁縫
試しに取り入れて見たら
これが当たって大人気。
簡単に綺麗な作品が
完成でき愛好者も多い。
はぎれ布等を利用し、
様々なものにリメイク。
写真はフクロウの匂い袋で、
中のポプリがほのかに香る。
女性に人気。
ビーズ手芸 ぽんぽん手芸
女性はやっぱり
アクセサリーが好き。
若い女性ばかりでなく、年配の
女性にも好まれる。
安い・可愛い・簡単の
三拍子そろった
可愛いマスコット作り。
お年寄りでも作れる。
塗り絵 音楽・読書
塗り絵も決して馬鹿に
できない優秀な作業。
黙々と着色に取り組む
この没我性は侮れない。
誰でも取り組める点もよい。
音楽や読書は、
能動性が少ないぶん
創作作業よりも
好む方も少なくない。

これだけでも、結構色々あるんですね。
   他にはどんなものがあるんですか?

絵画や書道、プラモデルなど・・・
   希望があれば、個別的に材料も取り寄せています。
   たくさんの作業の中から、その方に合った作業を選び出し、
   目的に応じた提供方法で提供しています。
目的に応じた、とはどういう事ですか?
   自分の好きな作業を選ぶわけではないのですか?
たとえば、作業能力的な障害の少ないクライアントであれば、
   作業能力の改善よりも、癒しや交流、対人要素のある作業を提供したり、
   逆に、就労を目指すクライアントであれば、作業訓練的な要素を持つ
   作業を提供しながら、人への対応や物や時間の管理も学ぶ必要があるでしょう。
   不安の強い対象者には、混乱しない失敗しない、
   安心感を与える作業が必要ですし、
   現実感のクリアでないクライアントには、より現実と自己との関わりを確かめられる作業
   が適応となります。
難しいです。
難しそうに聞こえますが、つまり、その人に必要なものを、
   ちゃんと選んで、なおかつ、ちゃんと効果のあるような
   方法で提供するということです。
確かに、合っていないものは出来ないし、
   自分に必要ないと感じる物はやりたいと思わないですね。
何より、楽しみや希望を持って取り組めるという事が、
   作業を選ぶ際にはとても大切です。
   楽なだけでは効果はないし、ツライだけでは続かない。
   苦労もしたけどできた!やった!
   これができたなら、もしかしてあれもできるかもしれない!
   作業能力改善、訓練なんて堅い言葉を言う前に、
   「心」にそういったパワー、エネルギーを生むこと、
   それが欠かせない要素なのです。
心のパワーを生み出す作業!それはなんだかカッコイイですね!


こんにちわ。
初めての方ですか?



ここはOT室といって、
入院している
皆さんが、
退院に向けて、
リハビリをする
お部屋です。

もし、
脚を怪我したりして
歩けなくなったら、
歩けるように
歩くリハビリを
するでしょう?

精神科の病院では、
こうやって、
物を作ったり
することが
リハビリに
なるんですよ。



もちろん、
何か立派なものを
作らなきゃ
いけない
なんて、
そんな事は
ありません。


まずは
楽しめれば
いいんです。
毎日毎日、
お部屋に
閉じこもって
ばかりでは
退屈でしょう?

ここには
たくさん作業が
ありますから、
どれか
ひとつくらいは
気に入る物が
あるかも
しれませんね。



お裁縫が好きなら、
道具も布もあります。

本格的に
やってみたいなら、
籐細工や革細工。

興味があれば、
パソコンや
ワープロも
始められます。

ビーズもいいですね。
これは難しそうに
見えますが、
実は案外
簡単なんです。
本当ですよ?

なかなか
決まらないなら、
何か思いつくまで
塗り絵でもして
過ごすのも
ひとつの手です。




慣れない事
ですから、
最初からは
誰も上手になんて
できませんよ。

他のみなさんだって、
いまはスイスイ
できてますけど
練習して
覚えたんです。

・・・で、どうでしょう?
もし心配なら、
この中でも、
一番一番
簡単なやつを
出しますから、
それから
初めてみませんか?
ひとりでじゃなく、
一緒にひとつ
作ってみましょう。


じゃあ、これから
よろしくお願い
します!