地域生活支援センターとは…


 地域生活支援センターは、平成8年度から始まった「精神障害者地域生活支援事業」によって、
社会復帰施設に付置されて制度化されました。その後、平成11年の精神保健福祉法の改正によって
社会復帰施設の類型に加えられました。



 障害をもっていると、地域生活でいろいろな不便を感じます。

精神障害者の方々は、生活障害といって、『生活のしづらさ』という障害をかかえています。



隔離された長い入院生活の中によって地域で暮らすために必要な生活技術を失ってしまった人、

住まいや家族を失ってひとりぼっちになってしまった人、

『生活のしづらさ』は二重三重の困難さをもっています。



こうした人たちの地域での生活を支援する目的で作られたのが地域生活支援センターです。


1.目的

 精神障害者地域生活支援センターは、地域の精神保健及び精神障害者の福祉に関する各般の問題につき、精神障害者からの相談に応じ、必要な指導及び助言を行うとともに、第49条第1項の規定による助言を行い、併せて保健所、福祉事務所、精神障害者社会復帰施設等との連絡調整その他厚生労働省令で定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする
(精神保健福祉法第50条の2第6項)


  また、地方公共団体が実施する場合には、知事等が適当と認める団体に対し、委託して実施できることになっています。


2.利用対象者

  地域で生活している精神障害者をお持ちの方


3.職員配置

  平成8年の制度化時には、精神科ソーシャルワーカー1人、専任職員1人、非常勤職員1人という職員配置でした。当時は社会復帰施設に付置されていたので施設長は配置されていませんでした。
  平成12年から独立した社会復帰施設となったので、
現在は施設長1人、精神保健福祉士1人以上、社会復帰指導員3人以上(うち2人は非常勤で可)という配置となっています。


4.事業内容

  生活の基本である住居、就労、食事等、日常生活に即した課題に対して、個別・具体的な援助を行うとともに、生活機能や対人関係に関する指導・訓練を行います。


■相談等■
電話・面接及び訪問により服薬、金銭管理、対人関係、公的手続き等日常的な問題、夜間・休日における個々人の悩み、不安、孤独感の解消を図るための助言、指導を行うとともに、必要に応じて関係機関等への連絡を行います。

■地域交流等■
  ア 場の提供
   レクリエーション等障害者の自主的な活動、地域住民との交流等を図るための場を提供します。

  イ 生活情報の提供
  住宅、就職、アルバイト、公共サービス等の情報提供を行います。


■連絡調整・ネットワーク形成■
  地域の医療機関や保健所、市役所などの公的機関、授産施設や作業所等の地域資源との連携を図ることや、ボランティアの育成と導入も大きな役割の一つです。また、ケースについての地域支援体制を整えるために、関連職員とケース本人を交えた連絡調整会議を開くこともあります。

■その他■
  地域の実情に応じた創意工夫に基づく事業を行います。


5.支援活動の状況

  平成14年6月の状況調査(厚生労働省精神保健福祉課)では、325カ所活動しており、2万7170人が利用登録をしています。諸活動のうち平成13年度中の相談業務は、電話相談が44万7930人、面接相談が17万8729人、訪問相談が4万3684人でした。地域生活支援センターに相談業務を委託している市町村は301カ所となっています。
  
今後、相談業務や憩いの場としての利用から、地域に出て行く(利用者の生活の場へ出て行く)積極的な地域生活支援が活動の中心となることが予想されています。利用者が必要としているサービスを各関係機関と調整し、自立生活を支援するコーディネーターの役割も期待されています。保健所の地域での機能が地域保健法の成立で縮小されるなか、保健所が担ってきた連絡調整やネットワークづくりの役割なども地域生活支援センターに期待されています。その時、ケアマネジメント実務に対応するための仕組みとして、重要な位置をしめることとなります。